黒人俳優の先駆けとして活躍し米アカデミー主演男優賞を受賞した俳優のシドニー・ポワチエ（Sidney Poitie）が死去。94歳でした。
国籍を持つバハマの政府によって発表されました。訃報に際しバハマのクーパー副首相は追悼の意をSNSに投稿しています。現在のところ死因は発表されていません。
米フロリダ州出身で大西洋の島国バハマで育ったシドニー・ポワチエは、1955年に出演した映画「暴力教室」の生徒役で注目され、1963年の映画「野のユリ」で荒れ地で教会建設に奮闘する青年役を演じ、黒人として初めてアメリカ映画界最高の栄誉とされるアカデミー賞の主演男優賞を受賞しました。
この授賞式で、「私一人で貰ったとは思っていない。これまで努力した何百人もの黒人映画人の努力が実ったものだと思っている」とコメント。黒人俳優としての先駆者的存在となり、その後の多くの作品に出演しました。
1967年に公開の「夜の大捜査線」は、人種差別問題を提起する社会的な映画で、黒人差別の激しいアメリカ南部でおきた殺人事件の捜査にあたる刑事役を熱演。この映画はアカデミー賞の作品賞を受賞しました。
2009年には、当時のオバマ大統領よりアメリカの栄誉ある「自由勲章」を贈られています。
