この記事では、坂本龍一が手掛けたアニメ関連の仕事を年代順にまとめています。
『王立宇宙軍 オネアミスの翼』(1987年)
スタジオ「ガイナックス」制作、企画 に岡田斗司夫、そして庵野秀明、貞本義行、樋口真嗣ほか当時の若手実力派クリエイターが参加した名作。坂本龍一は音楽監督として参加。
ゲルニカの上野耕路、坂本監修でアルバムをリリースしていたユニット”おしゃれテレビ”の野見祐二、パール兄弟の窪田晴男という豪華な布陣と共に、劇伴を作曲しています。
窪田晴男は坂本龍一のソロアルバム『未来派野郎』(1986年)にも参加。Ballet Mécanique、G.T.IIのギターを担当しています。
上野耕路は、坂本龍一が手掛けた映画プロジェクト『子猫物語』、『ラストエンペラー』にも参加しています。
『APPLESEED(アップルシード)』(2004年)
BOOM BOOM SATELLITES、Basement Jaxxら当時人気のあったビッグビートのアーティストも参加しているサントラに、坂本龍一のソロアルバム『キャズム』より1曲、「coro」が収録されています。
『APPLESEED SAGA EX MACHINAエクスマキナ』(2007年)
音楽監修を細野晴臣が担当。坂本龍一は“HASYMO”にて参加。HASYMOはテーマ曲「RESCUE」をはじめ、「METHOD」、「WEATHER」の3曲を提供しています。
『日本沈没2020』(2020年)
大貫妙子&坂本龍一「a life」
日本SF界の巨人、小松左京のベストセラー『日本沈没』を、『ピンポン THE ANIMATION』や『DEVILMAN crybaby』ら多くのヒット作を生んだ湯浅政明監督がNetflixオリジナルアニメシリーズ『日本沈没2020』として初アニメ化した作品。坂本龍一は大貫妙子とともに、主題歌「a life」を提供しています。
『さよなら、ティラノ』(2021年)
『さよなら、ティラノ』サウンドトラック
楽曲提供等はあったものの、坂本龍一が『王立宇宙軍 オネアミスの翼』(1987年)以来、33年ぶりにアニメ音楽を担当するということで話題になった作品。
2019年7月に撮影された坂本自身が劇中音楽を解説した公式映像もYouTubeで観ることができます。
『exception(エクセプション)』(2022年)
『exception(エクセプション)』サウンドトラック
Netflix(ネットフリックス)にて 2022年10月13日配信開始となったスペースホラーアニメ『exception(エクセプション)』の音楽を担当しています。監督は、「Transformers:Titans Return」などのサトウユーゾー。アニメーション制作は、タツノコプロ(BAKKEN RECORD)とCGプロダクションの5が担当しています。
坂本龍一 コメント
・Netflixシリーズ「エクセプション」への参加理由
元々SFが好きなのと、脚本を読んでこの映像を観てみたいと感じたので参加しようと思いました。
・作品についての想い
現代においてクローンなどの遺伝子操作技術が進んでいるが、そこで問われるのは「生」とは何か、「ヒューマニティ」とは何かということだと思います。それを真正面から扱っている作品です。
・「exception」メインテーマへ込めた想い、OSTに関して
メインテーマは「スターウォーズ」以来のSF映画の定番であるシンフォニックな音楽にしたかった。OST全体としては、暗いアンビエントなものにしつつ、シーンごとではなく、全体を通して一つの楽曲になるように努めたつもりです。とはいっても戦闘シーンなどはある程度激しい音も入れましたが。本人としてはとても気に入ったOSTになりました。